2002年12月10日火曜日

白銀変化

 今朝、私はいつものようにいつもの時間に目覚めました。月曜は朝礼があるので九時出社です。肌に突き刺さるほど冷たく感じられる空気に確かな嫌悪感と倦怠感を抱きながら、まだ目覚めきれない頭で歯を磨き、顔を洗い、スーツに着替えます。部屋の中がやけに薄暗い気がします。閉め切られたカーテンの向こうは重い灰色で、天気が決してよくはないことが察せられました。「・・・雨か?」と思い、私はカーテンを開けました。・・・すると、

「白っっっっっ!!!」

 なんと、外は一面銀世界、しかも現在進行形で雪が降り続けていたのです。・・・まぁ、日吉はたまに降るしね、とここに下宿探しで下見に来た日も雪が大量に降っていた事実を思い出しながら、とにかく私は駅に向かいました。渋谷はさすがに降ってないだろう、と。・・・が、見事に渋谷でも雪は降っていました。電車のダイヤは乱れまくりで、私は5分遅刻で済んだのですが、朝礼の人数はいつものほぼ90%OFF。いくら年末だからって割引過ぎです。ウチのグループも大半の人は30分程度の遅刻で現われました。東京の電車は雪に弱いのですね。根性が足らん。

 しかし、雪は結構好きです。というか、雪が降る直前の夜の空気が好きです。凄く透き通って、音まで澄んで遠くで響くような静けさの中、ピーンと張り詰めた緊張感を持ったあの空気が好きです。息は白くて、手もコートのポケットに入れてないとピリピリするほど冷たい空気なのに、意外と寒いとはそれほど感じられない。「ああ、これから降るな」ということがわかるその空気は、ある種の純粋さのようにすら思えます。その静かに張り詰めた冷たい空気の中、ただ歩きながら身を浸していると、なんだかとても頭がスッキリしてきます。なんだか懐かしくすら思えることがあります。それは、私が雪国育ちだからなのでしょうか。

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