そう考えると、昔と比べると私の音楽的なキャパシティはかなり広くなってるんだなぁ、と改めて感じます。冷静に考えれば大学時代から、クラシックギターから現代音楽、ケルト、アンデス等の方々の民族音楽、ボサノヴァ、バーデンパウエル、ピアソラ、マイケル・ヘッジス・・・、と種々の音楽世界を意識的に渡り歩いて、それぞれの分野で実際頑張っている人達とも触れてきたのはいい経験だったのかもしれないですね。色々な音楽を抵抗なく理解できるキャパシティというのは、単純に考えてそれだけで世の中の楽しみが広がるわけですから。
・・・で、eric jonsonです。ジミ・ヘンドリクスの再来と呼ばれ、エフェクターに使う電池の種類にまでこだわる(爆)という恐ろしいエピソードも持つ彼ですが、何が凄いってその独特の音となめらかなフレージングです。とにかく彼の音は他のどんなギタリストも出せない。例えディストーションをかけて歪ませていても、不思議と透明感のある音。聴けば一発で「あ、これeric jonsonが弾いてるな」とわかります。綺麗なんですよね、音が。エレキのギタリストであそこまでクラシックギターと同じ意味での音の綺麗さというものを意識して、しかも実践する人というのはなかなかいない。そして、どんなに速いフレーズを弾いても決して少しも音が潰れたり単調になったりブツ切れになったりしない、信じられないくらいなめらかなフレージング。速く弾くとどんなギタリストでも大抵音に多少のアラが出てくるものなのですが、eric jonsonの場合はそれがまったくない。もちろん、荒々しさが必要な曲で敢えて荒々しく弾くことは当然あります。が、例えば『Lonely in the Night』のラストで聴けるギターソロのように、音の綺麗さとなめらかさを崩してはいけないようなときは本当に少しも乱れない。流麗に、かつ表情豊かに、速いパッセージを気持ちよく歌うように弾き切ってしまうのです。あれは凄いですね。久しぶりに聴いてぞっとしました。「コイツ、・・・凄ぇ!」と。
しかしあれですね、やはりどう考えてみてもジョー・サトリアーニとスティーブ・ヴァイとエリック・ジョンソンの三人でスーパー・ギター・トリオとしてツアーをやったというのも、音楽的に考えて組み合わせの理由がよくわからんのですな(苦笑)。ん~、でもそれを言い出したらパコとアルとマクラフリンのトリオも組み合わせに謎が多いのかもなぁ・・・。
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