2006年9月7日木曜日

LES FORTS DE LATOUR 2002

 レ・フォール・ド・ラトゥール 2002年もの。これは個人的なお祝いだ。今朝から世間を騒がせている話題とは別物の、ごく私的なお祝いだ。ボルドー一級シャトーのセカンドワイン。香りも味も、とにかく濃い。ワインがずしりと胃に落ちていくのを感じる。後味に長く、長く残り続けるスパイシーな余韻が印象的だ。ワインは正直詳しくない。ボルドー一級シャトーのワインを飲むのなんて(例えそれがセカンドといえど)初めてだ。これがいいワインというものなのかと、ある意味での衝撃を感じながら飲んでいた。これまで飲んでいたワインがまるで水のよう。非常に濃い密度の中に、様々な香りと味がトロンと融合して沈んでいる。そしてそれらが重々しく胃の中にまた沈んでいく。イエス・キリストは最後の晩餐にて「このワインは私の血」と例えたという。きっとそれはいいワインだったことだろう。その重々しさは、確かにまるで濃い血のようだった。その後の受難を語るに足る、重々しさだった。


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