最近はどちらかというと酒よりCDをよく購入します。iPodのイヤフォンをaudio-technicaの『ATH-CK10』に換えてからというもの、インナーイヤー型イヤフォンの特質として外界からのノイズがかなりシャットアウトされた上に音の解像度も非常に上がり、地下鉄のホームの騒音の中でもクラシックのppの音まで明瞭に聴けるようになったので、どこでもクラシック/ロックを問わずに音楽が楽しめるようになったことが非常に大きいのです。前のはHR/HM系の音楽をボリューム大きめにしていても地下鉄のホームに電車が入ってくる際はもう全然音楽は聴こえませんでしたからね。いやー、大したものです。
というわけで最近はベートーベンに結構ハマっています。今更ですが。しかも指揮者という面ではフルトヴェングラーとトスカニーニという半世紀以上前の巨匠二人にハマっています(苦笑)。いやー、この二人、どちらも残されている録音は実に酷い音質のものが多いですが(特にフルトヴェングラー)、その音楽は実に凄まじく、そして素晴らしい。何故この二人が今も巨匠と呼ばれ、その酷い音源にも関わらず今でも尊敬され続けているか、実に今更ながら最近やっと実感できた次第です。確かにこの二人の演奏を聴くと最近の演奏は酷く頼りない。音楽の持つ力が弱いようにさえ感じてしまいます。
しかしやはり、ベートーベンの音楽は私にとって少々聴くのに力がいるので、ふと合間にグールドの弾くバッハなど聴くとやはり落ち着きます。まぁ、グールドの演奏で"落ち着く"ってのも如何なものかとは思いますが(苦笑)。