2002年2月27日水曜日

無明

 今日の一言:『人は真の暗闇を忘れてしまったのかも知れない・・・。』

 真の暗闇を思い出せる場所は清水寺に。行って胎内巡りをしてくることをお薦めしよう。少々人が多すぎるのが難点だが、なに、人など所詮いくら集まろうと光を放ったりはしないのだよ。

2002年2月25日月曜日

ギターと足台

 ふと気付いたこと。というか改めて思い出したこと。いや~、ギターって足台使って弾くとかなり響きが変わるもんですね。ここ数カ月、まともに足台も使わず、ひたすらあぐらかいた格好で弾いてたもんで忘れてました(←オイ!)。まぁまぁやはり基礎練しっかりやるつもりなら足台使ってやった方がいいわなぁ、と久しぶりに使ってみてビックリしました。やっぱこれからちゃんと足台使おう・・・。

2002年2月24日日曜日

パッサカリア譜読み

 ロドリーゴの『パッサカリア』はやはり難しいですな。指を置くだけならまぁ置けるのですが、いやいやつながらないつながらない。こんな曲を平気でスラスラ弾く輩も中にはいるのですから世の中恐ろしいものです。とはいえ、テンポをおそろしくゆっくり弾けば(もともとそんなに速くない曲ですが)、まぁそんなにつっかかるところもない辺り、何故か読譜能力だけは今だ健在というか、むしろ学生の頃より上がっている気もします(昔はあの曲に目を通そうとしてよく譜読みが面倒で挫折していた)。まだまだ譜面を見ながらのんびりと指を置いている状態で、音楽にするどころかとりあえず弾ける状態というのも随分遠い世界なわけですが、まぁまぁいそいで誰かに聴かせるわけでもなく、演奏会などの予定もないわけで、のんびりと弾いていこうかなと思います。いや、やはり弾いてると時にステージが恋しくなったりするのですがね、仕事抱えながらステージに立つ程曲を仕上げる余裕もなければ、そもそも立つステージがないのだから仕方ありません。ん~、部活ってのはいい環境だったんだなぁと思いますね。

2002年2月19日火曜日

過去と現在

 ふと考えた。五年前の自分、これからまさに大学に入ろうとしている頃の自分の目には、今の自分はどう映るのだろう。さらにその一年前、高校を卒業しようとしている頃の自分の目には・・・?考えない方がいいのかもしれない。考えない方がいいのかもしれない。あの頃の自分が何を思い、何を感じていたかなんて、今ではもう確信を持って思い出すことなどできないのだから。そしてそれはよくも悪くも、今では失われてしまったものなのだから。あの頃から色々なものが積み重なってできた今の自分は確固としてここにあろうと、積み重ねではないあの頃の瞬間の自分というものは、今ではもう自分でも思いだせないのだから。

2002年2月18日月曜日

巻き込まれて

 昨日の事です。私は現代ギター社に行こうとしていました。現代ギター社は要町、池袋から地下鉄有楽町線で一駅です。池袋までは渋谷から山手線で20分ばかり。私は電車の中で「さ~て、何があったら買おうかな?」と色々胸弾ませながら時間を過ごしていました。そして私が乗っている山手線が池袋につきます。と、私が池袋のホームに足をつけるかつかないかくらいのとき、私のPHSに着信が入ったのです。見ると、それは会社の先輩からです。そう、土曜出勤で客先に出ているはずの先輩からです。何やら嫌な予感を覚えながら、私はとりあえず電話に出ます。聞くと、案の定客先で見事にトラブっているようなのです。とはいえ、その客先のプログラムは私には基本的に全然関係ないチームが作って納品したもの(使用しているフレームワークは私が使っているものと同じですが)なので、この時点では私はまだそのまま現代ギター社に行く気マンマンで、先輩から事情を聞きながらも足は山手線の改札を出て一路有楽町線の方に向かっていました。・・・が、話を聞いているうちに「う~ん、こりゃ埒があかんな」と思い始めた頃に先輩がこうたずねてきたのです。

「今どこ?」

 私は一瞬正直に答えようかどうか迷いました。今先輩が行っているところは、以前納品直後に原因不明のバグが多発し、その調査のため私も行ったことがあるのです。そしてそこは池袋からわずか3駅くらいしか離れていないのです・・・。とはいえ、嘘をつくのもなんなので私は正直に答えました。「池袋です」と。そして30分後、私は客先のサーバの前で私服でデバッグ作業を行っていましたとさ。ふふふ・・・(諦)。

 そして結局6時くらいまでその客先にいて、それから「確か8時までだったよな~」と私は現代ギター社に行ったとのことです。今回の購入品目はオーガスチン・赤4・5・6弦*2づつ、プロアルテノーマルテンション1・2・3弦*2づつ、山下和仁『ザ・ブルーギター』(CD)でした。う~ん、やはり昔のオーガスチン・青にオーガスチン・リーガルの組み合わせの方が音的には好きなのですが、あの負荷の強い組み合わせは弾く時間が少なくてしかも普段両手をタイピングで酷使している今の私にはちと辛いですね・・・。

2002年2月14日木曜日

不名誉な負傷

 ・・・左手を怪我してしまいました。今私の左手は湿布を張られ、ネットで被われ、端から見るに何とも痛々しげな様相を呈しています。一体私の左手に何が起こったのでしょうか?またギターの弾き過ぎやタイピングのしすぎによる腱鞘炎でしょうか?・・・それならまだ何となくカッコがつくからいいのですが、今回のは実はとても間抜けです。

 事は昨日の朝起こりました。起き抜けです。いつものように朝の私の頭はボ~ッとしています。とはいえ時間は刻一刻と過ぎていきます。あまりの寒さに私の頭は布団から出ることを拒絶しようとしますが、そろそろ出ないことにはマジで会社に間に合わなくなってしまいます。嫌々ながらもゴソゴソ起きだし、歯を磨いて顔洗って、スーツに着替えて準備も完了しました。あとはコートを着て出て行くだけです。私はいつもの黒のロングコートをクロゼットから取り出し、さぁ着ようかとバサッとひるがえすようにコートを背中に回しました。その瞬間です!小さく鈍いゴンッという音とともに、私の左手の甲に激痛が走りました。思わず体の動きも一瞬止まってしまう程の激痛です。そう、開いたクロゼットの扉の角に、左手の甲を通打してしまったのです。左手をまともに握ることすらできないくらいの痛みに耐えつつも、もう家を出ないとマジで遅刻しそうな勢いだったのでそのまま私は駅に向かっていきました。電車の中ではつり革を握ることすらできませんでした。会社でも始終痛みに悩まされ、キーボードを打つ際にも左手は小指以外ほとんどまともに機能しないありさまです。・・・私はほどなく会社の前にある薬局で湿布を購入して手当てをしていました・・・。ああ、間抜けだ・・・。

2002年2月12日火曜日

『指輪物語』発見

 ここのところ三週間程、ひたすら私の心をつかんで離さない物語がありました。それはトールキンの『指輪物語』。HR/HMマニアの中では一際有名な(笑)、ファンタジー文学の金字塔です。二年程前、この『指輪物語』の序章でありトールキンの名を世界に知らしめた名作『ホビット~往きて還りし物語~』の方は新訳が発売され、私は生協にその本が並んでいるのを見た瞬間に購入して面白く読んでいたのです。で、『指輪物語』もずっと読みたい読みたいとは思っていたものの、事実上ずっと絶版状態でまったく手に入らずに今に至っていたのです。が、世は『ハリーポッター』のおかげで空前のファンタジーブーム。そこに目を付けたハリウッドが総力を上げて(半ば突然)『指輪物語』の映画化を始めたのです。そのあおりを受けてか受けないでか、今年に入ってから突然街の本屋にも『指輪物語』が文庫・ハードカバーともに並んで大量に平積みにされるようになったのです。私が『指輪物語』が売られているのを初めて目にしたのは北海道からの帰り、千歳空港内の本屋でしたが、とりあえずそこで第一部の上の1・2を買い、帰ってから会社の近くの本屋で第一部の下の1・2を買い、その週末に日吉の本屋で第二部の上下三冊を買い・・・、と暇を見て読むペースに合わせて第一部から第三部まで総計九冊を購入、ついさっき読破したところなのです。

 いや~、面白かったですよ。きっと『ハリーポッター』よりずっと面白いに違いない。『ハリーポッター』読んでないけど・・・。まぁまぁこれから読もうという人のため、敢えて細かな内容については触れませんが、一つだけ忠告するなら『指輪物語』を読む前にまず『ホビット』を読むべきでしょう。でないと色々な情報の意味がよくわからなかったりするかもしれません。一応『指輪物語』だけ読んでもわかるようにはなっているのですが、『ホビット』を先に読んでおいた方がはるかに面白いでしょう。さぁ、これで明日から多少は仕事に集中できるかな(これまで続きが気になってもうひとつ集中できてなかった・・・)?

2002年2月6日水曜日

天が私を滅ぼすのだ

 先日たっちーと電話で話していた時、私は「人が私を滅ぼすのではない、天が私を滅ぼすのだ」という台詞がふと頭に浮かんできて、それがやけに気に入り意味もなく連呼していました。ですが、その時はそれが誰の言葉かどうしても思い出せず、なんとなく後味悪い気分がしたものでした。が、今、とうとう私はそれが誰の言葉か思い出したのです。そう、項羽です。『項羽と劉邦』の、あの項羽です。一字栄華を極めた彼が、劉邦に滅ぼされようとしているまさに最期の闘いで、わずかに生き残った数十人にも満たない自軍の兵に向かって彼はこう叫ぶのです。

 「私は今まさに滅びようとしている
  だがしかし、それは私の力が劉邦に劣っていたからではない
  天が私を滅ぼすのだ
  果たして誰がそれをとめることができようか」

 そして項羽は自分の力が劉邦に劣っているわけではないことを証明してみせると、自ら先頭を切って数十人の兵で三十万もの大軍に切り込んで行くのです。あまりいいヤツとは言えない項羽ではありますが、この時ばかりはカッコいいのです。

 そして『項羽と劉邦』は、実は『三国志』にも負けない程たくさんの名場面があります。そして名言といえば確実に三国志より上でしょう。先の「人が私を滅ぼすのではない、天が私を滅ぼすのだ」や、劉邦に「武勇では彼にはかなわない」と言わしめた武将、韓信の「恥は一時、大志は一生」など、今でもことわざとして知られる言葉も多くでてくるのです。しかしやはり何といっても『項羽と劉邦』の最大の名場面は、最後項羽が劉邦の群に囲まれ、最愛の虞美人と最後の晩餐を行っている場面から項羽の死まででしょう。完全に劉邦の軍に囲まれた項羽は、その包囲のあらゆる方向から項羽自身の故国である楚の歌が響いてくるのを聞きます。そしてこれが最後のときと悟った彼は、虞に対して詩で問いかけるのです。それが有名な『垓下の歌』であり、『四面楚歌』の由来となります。そして自分の詩に合わせて虞美人が舞うのを見届けた後、項羽は最期の闘いに挑みにでます。「天が私を滅ぼすのだ」と。

『垓下の歌』

力は山を抜き、気は世をおほう
時 利あらず 騅 逝かず
騅の逝かざるを 奈何にせん
虞や虞や 若を奈何にせん

私には、まだ、山を引き抜くほど力があり、私の気概はこの世を覆うばかり
だが、時勢は私に不利であり、愛馬「騅(すい)」も動こうとしない
動こうとしない騅をどうしたらよいだろうか
そして愛する虞よ、お前をどうしたらよいだろうか

2002年2月4日月曜日

休日

 なんだか今日は久しぶりにのんびりした休日を過ごしていた気がします。冷静に考えてみれば、私は今年に入ってからというもの休みは全部会社に出てたり北海道に行ってたり京都に行ってたりで、まともに体を休める機会はほとんどないに等しかったのです。う~ん、ハードだ・・・。まぁまぁとにかく今日はそれで久しぶりに一日家にいて、近くのお気に入りのラーメン屋のラーメンなど食べつつ、たまっていた本も3冊ばかり読破し、ゆらゆらと休息の時は過ぎ去っていったわけです。さ~て、明日からはまた戦だな。

2002年2月3日日曜日

冒険への第一歩

 冒険とは、「冒険に出よう」と思って始めるものではない
 それは、気付いたら巻き込まれているものだ
 そして諦めるように始めるものだ
 周到に計画された冒険は、それはもはや冒険ではない
 ただ何気なく曲がった十字路が、
 二度と戻れないかもしれない冒険の序章となることもある