2005年6月26日日曜日

Rosebank - ローズバンク12年 1992 キングスバリー






ローズバンク12年 1992 キングスバリー
Distillery : Rosebank

Years : distilled in 1992, aged 12 years

Area: Lowland

Bottler : Kingsbury

Cask Type : ex-Sherry

Product : 46% vol, 700ml

Price : 6,980yen

Remarks : Exclusive bottling for Shinanoya


 よくシングルモルトの購入に使わせてもらっている信濃屋さんが出したオリジナルボトル。オリジナルと言っても独自ブレンドとかいうのではなく、オリジナルボトラーズものといった感じだそう。今回は何とケルティックシリーズやハンドライティングシリーズで有名なあの名門ボトラー"キングスバリー"が信濃屋さんのために特別にボトリングしたとのことで、非常に期待をして購入しました。カリラとマッカラン、そしてローズバンクと3つの選択肢があったのですが、今回買ったのはこのローズバンク。何となく一番おいしそうに見えたのです(爆)。90本限定のうち85本目だと手書きでシリアルナンバーが入ってました。

 ローズバンク蒸留所自体は1993年に閉鎖されてしまい、もう新しくストックが増えることはありません。今樽の中で熟成を深めながら眠っている分がなくなってしまえばもう二度と味わうことのできないモルトです。今回のものは1992年蒸留とのことなので、閉鎖の前年に仕込まれたもののわけです。そう考えると何だかもったいない気もしてきます。

 ローズバンクはローランド地方の特徴であるスコッチとしては珍しい3回蒸留を行って原酒を作っていることで、これはアイリッシュウイスキーと同じ回数です。その味わいはソフトでスムース、フレッシュでドライと一般的に言われていますが、それも3回蒸留で余計な成分が飛んで軽くなるが故の味わいなのかもしれません。

 そのつもりで開けてみます。ふたを開けた時の印象は割に穏やかで、香りが一気にふわっと広がっていくという程強烈な感じはありませんでした。シェリー樽熟成特有の、私に言わせれば生醤油のような香りに混じって、ほんのり蜜のような甘い香りがしてきます。グラスに注いで香りをかいでみると、トロンとしたはちみつのような濃密な香りが、部屋中に広がるというのではなくグラスの中に組成の重い物質のようにたまっている印象です。一口飲んで、「甘い!」と思いました。とにかく甘い。香りの通りはちみつのような甘さ。ここまで甘いモルトは初めてです。飲み込んだ後の後味も、香りは蜜のような甘さから草のようなフレッシュな香りにすっと移行して消えていきますが、そのトロンとした甘みはいつまでも下の上に残って消えません。シェリー樽熟成特有の少ししょっぱいような甘みではあるのですが、ここまで強烈なのは初めてです。ローズバンク自体飲むのはこれが初めてで、オフィシャルものとの比較もできないのですが、元々こんなに甘いモルトなのでしょうか?スペイサイドのヘザーハニースタイルの極端な具現化のような、そんな印象を持ったモルトでした。こういう濃厚な甘みのあるモルトは、疲れた時に飲みたくなるかもしれないですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿