2001年5月31日木曜日

E.S.デ・ラ・マーサ『暁の鐘』

 BBSの方で「最近音楽の話が少なくてつまらん」というクレームがついているようなので、今日はちょっと久々にギターについて書いてみたいと思います。あ、その前に言い訳として、やっぱ今私の生活の90%はコンピュータが占めているわけで、やっぱりその話題が一番書きやすいんですわ。考えなくてもネタ出てくるもん。

 さてさて、そもそも最近私はギターを弾いているのでしょうか。・・・弾いてます。今週は特に先日の藤井先生のコンサートの余波もあってか、毎日帰ってきてから30分ばかりは弾いてます。やっぱねぇ、帰ってくるの遅いし(といっても冷静に考えれば毎日夜11時までBOXで弾いてた頃よりははるかに早いが)、マンションじゃ夜遅くまで弾くのも限界があるし、平日は頑張っても一時間くらいですね。でもちゃんと基礎練から、私が後輩に「一日15分しか弾けないならこれを弾け」と指導していた通りのメニューで始めてます(笑)。それに藤井先生に「一日でこれしか弾けないってときならこのパターンのアルペジオを弾くのがいい」と言われた、アグアドでいうなら、・・・11番かな?あのpimamamaのパターンと。やっぱ短い時間で効率良く技術の維持及び向上を望むならそれなりのメニューを考えないとね。

 そしてこっちに来てからはひたすらE.S.デ・ラ・マーサの『曉の鐘』と『バーデンジャズ組曲(シンプリシタスのみ)』を弾いてるわけです。トレモロがねぇ、なかなか思うように歌わせられないんですよ。難しい・・・。

 ちなみにこの『曉の鐘』、世間に出回っている楽譜は一種類しかありませんが、実はそれとは違うE.S.デ・ラ・マーサ自身による校定版のようなものが存在します。そしてその校定版は譜面としては世界に出回っていません。E.S.デ・ラ・マーサ自身が出版しなかったのですね。で、『曉の鐘』は譜面の記載を見ればわかる通り兄レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサに献呈されたもので、レヒーノが残した録音は校定版の方になっています。他アリリオ・ディアスなどいわゆるレヒーノ門下のギタリスト(レヒーノは演奏者、指導者としてはエデュアルドより有名だった。普通「デ・ラ・マーサの弟子」と言えばレヒーノの弟子ということを意味するらしい)は皆校定版の方で録音していますね。まぁ譜面で出回っている方の版は、ゆーたら作曲途中みたいな感じで、仕上げの推敲を済ませたのが校定版の方、ということになるのでしょうか。ちなみにこの校定版、一般には「レヒーノが変更した」ということになってるらしいですが、レヒーノは「エデュアルドが変えたから変えた」と言っているそうで、やっぱり作曲者であるエデュアルド自身の校定らしいです。

 ところが『曉の鐘』の校定版、藤井先生も仰ってましたがプロでもその存在を知らない人が結構いまして、私は『曉の鐘』を収録しているCDを3枚もってるのですが、アリリオ・ディアス以外皆校定版以前の出版されている方で弾いているのです。まぁ敢えて名前は出しませんが、兄がエデュアルドの弟子で、E.S.デ・ラ・マーサ作品集を出している某ギタリスト、E.S.デ・ラ・マーサ作品集まで出しておいて、校定版じゃないので入れてました。まぁそっちが間違ってるってわけじゃないからどっちで弾いてもいいんでしょうけど。ちなみに『曉の鐘』の校定版、譜面は出版されてませんし海賊版の譜面も知る限り出ていませんが、立命クラギタの方はご安心あれ。BOXに『曉の鐘』の譜面があります。あれが実際出版されていた版なのですが、よく見てください。ところどころ手書きでカッコでくくってあったり音符に変更が加えられていたりします。そのカッコでくくってあるところを飛ばして弾いて、変更されている音符を変更されている通りに弾けば校定版の方になります。この『曉の鐘』はナオエ先生がBOXに寄贈されたものですが、昔先生がアリリオ・ディアスのCDから耳コピしたものだそうで、キッチリ校定版になってます。ただし最後のペ-ジの最後の最後、ベースがA-E-C-B-C-E,A-F-C-B-C-Fと流れる部分がありますが、ナオエ先生そこだけ気付かなかったのか直し忘れたのか、校定版の通りに弾くならA-E-C-B-C-E,A-E-C-B-C-Eとなります。同じフレーズの繰り返しになるんですね。まぁ校定版の方で弾いてみようという方はどうぞ。ちなみに私は校定版で弾いてます。

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