2005年6月26日日曜日

泡盛 千年の響






千年の響
製造元 : 今帰仁酒造所(「なきじん」と読むそう)

熟成年数 : 10年

地域 : 沖縄

原材料 : 米・米こうじ(黒麹菌)

製品情報 : 43度, 720ml

価格 : 4,000円前後

備考 : 限定品(どう限定なのかがイマイチ不明)


 泡盛の長期熟成古酒の名品。アルコール度数が原酒そのまま未調整の43度のものと、加水調整された25度のものがある。昔払うやたっちーと日本酒の利き酒会に行った際、20種類程日本酒にまぎれて出品されていた焼酎の中から見つけた。当時は今のような焼酎ブームではなかったため、日本酒に比べて焼酎の出展ははるかに少なかったし、注目度も低かったように思う。その中で、他の日本酒と比べても一際印象が強く、おいしいと感じたのがこの『千年の響』だった。

 液体は品のよい明るい琥珀色。普通焼酎は無色透明で、長期熟成ものでも木の樽でなく瓶で寝かせるのが一般的なため、このように色が着くものは珍しい。樫樽で10年間寝かせている間に染みた自然な色で、着色は当然していない。ウイスキーと同じ原理だ(ウイスキーは中には着色しているのもあるが)。刺激の少ない、米の糖質のまろやかで丸みを帯びた、おとなしい甘さの香りが特徴的だ。口に含むとさらっとした米特有の甘みが舌を滑るように通り抜けていく。やや高めのアルコール度数だが非常にこなれているため刺激はまったくといっていい程感じない。口の中にほのかな丸みのある甘みと香りをほんの少し残して、嫌みなくすっと消えていく余韻は実に鮮やかで飽きがこない。泡盛というイメージから連想されるクセの強さはまったく感じさせない、じつにこなれた酒だ。その熟成のさせ方といい色合いといい、まるでウイスキーのような香りと飲み口だが、正直下手なウイスキーより余程よく熟成されてカドが取れている。素晴らしい古酒だ。

 この『千年の響』はやはりロックかストレートがお薦め。アルコール度数は高いものの非常によくこなれていてカドが取れているので、刺激はほとんど気にすることなく飲めるでしょう。

2 件のコメント:

  1. オイラは、芋党ですが、
    よし、飲んでみよー。

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  2. 是非。泡盛独特のクセを求めるなら少し違うけれど、とても優しい甘みのあるおいしい焼酎です。

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