2006年1月15日日曜日

Macallan - マッカラン14年 1990 シグナトリー アンチルフィルタードコレクション






マッカラン
Distillery : Macallan

Years : distilled in 1990/12/31 and bottled in 2005/04/21, aged 14 years

Area : Speyside

Bottler : Signatory

Cask Type : Sherry Hogshead

Product : 46% vol, 700ml

Price : 5,200yen

Remarks : Cask No: 97/278/48


 先にも紹介したボトラー、シグナトリーの同じくアンチルフィルタードコレクション。シングルカスクで無冷却濾過・無着色が特徴(加水調整はあり)のこのシリーズ、今度はマッカランです。オフィシャルの出来が素晴らしいだけに気になるボトラーによる仕上がりの違い。比較的廉価ながらもその品質の高さには定評のあるシグナトリーのこのシリーズで、マッカランがどのように仕上がっているかは楽しみなところです。

 オフィシャルとの違いとしてまず目につくのはその色合い。オフィシャルのマッカランは非常にシェリー樽の色合いが濃く出た濃いアンバーをしているものですが、こちらのマッカランはとても明るい黄金色。とても同じ原酒と思えないくらい色が違います。その色合いからするとオフィシャルよりは軽そうな印象を受けるのですが、なかなかどうして、実際飲んでみるとそんなこともなかったわけです。

 瓶の蓋を開けた瞬間、落ち着いてすっと広がってくる麦の爽やかに気品のある香りはやはりマッカラン。オフィシャルのようなトロンと濃密なものでなく、麦や夏草を思わせる、ちょっとドライながらも背筋の通った気品溢れる香りはオフィシャルとは少しイメージが違うながらも非常に好印象です。口に含むと樽の香りを連想させる乾いた香りがまず感じられ、味わって飲んで行くにつれ舌の奥の方に麦の味がふわっとまとまって微かな甘みを残して消えて行く。印象は非常にドライながらも辛口だとか刺激的だとか感じる後味を残すこともなく、最後は余韻の中にほんのりとマッカラン独特の甘みを残して去って行く辺りはなんというかさすがです。そしてこれは同じアンチルフィルタードコレクションのクラガンモアもそうだったので、もしかしたらこのシリーズの性格なのかもしれませんが非常に樽から来る木の香りの印象が強い。オフィシャルに比べるとかなりドライに感じるのですが、芯のところでしっかりとマッカランらしい香りと味を骨として持っている。そしてそれがあるからこそ非常にドライに思える表面側の味や香りを、裏で微かに見え隠れする甘く濃厚なマッカラン特有の蜜のような風味が支えて絶妙なバランスが成り立っているのでしょう。ちょっとオフィシャルとは性格が違いますが、これは間違いなくマッカラン。おいしいです。いいコストパフォーマンスしてると思います。

 最後になりますが、私が手にしたボトルは288本中265番目でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿