2007年7月3日火曜日

静粛に

 家に帰ってみると、妻と娘は眠っている。部屋の様子から察するに、ずっと泣きわめいていた娘がやっと眠って、自分も疲れて一眠りといったところだろう。お湯でも湧かすと物音で目覚めるといけないので、あるものを持ってとりあえず自分の部屋で夕食を取る。当然、音楽もかけない。静粛に。静粛に。息を殺して、本を読み、インターネットをぶらりと眺める。たまに忍び足で娘の寝顔を見に行ったりして。ところで、二人とも一体いつまで寝ているんだろう・・・?

2007年7月1日日曜日

子供がいる生活

 妻と娘が佐賀からウチに帰ってきて、早一週間が過ぎました。先週土曜はウチに妻の両親と私の両親も泊まっての祝宴。日曜は川崎に住んでいる叔母にも協力してもらい、7人+赤ちゃんで大倉山の熊野神社にてお宮参りをしてきました。熊野神社は由緒は正しいが最近改装されたばかりでお宮は新しく、そして何より空いていて落ち着いている。でも祈祷はちゃんとしてくれる神社で、ストレスもなくあっという間にお宮参り終了。人もほとんどおらず、お宮参りの参拝者も私達の他にもう一家族しかいなかったので、参拝後もお宮の前で皆で記念写真を撮ったりと、ゆっくりお参りしてきました。なかなかよかったです。ちゃんとお札ももらえましたし(まぁ、当然か)。あれでBGMの雅楽がCDでなくて生演奏だったら最高だったのですが(笑)。

 そしていよいよ妻と娘と3人での生活です。夜の帰りがひどく不規則な私は、朝に子供を風呂に入れてから会社に行くという選択肢を取りました。自然、朝が一時間程度早くなります。そして夜は(ウチの娘は比較的おとなしい方らしいですが)3時から4時くらいに一回は起きてミルクをくれと大泣きする赤ちゃん。そこから一時間くらいかけてミルクをあげて寝かしつけるので、睡眠時間は格段に削られます。いやー、疲れますね(苦笑)。育児もなかなか大変です。

 そして土曜である今日は妻を買い物にやって、日中私が一人で赤ちゃんを見ていたのですが、これがなかなか大変です。アメリカの査定企業が子育て専業主婦に賃金を払うとしたら妥当な年収は1,600万円という調査結果を出していましたが、なるほど、こいつは精神的にも肉体的にも重労働です。疲れという意味では会社に行ってた方が楽だな、とか思ってしまいました。

 話は少し変わりますがこの一週間、子供が泣いたり寝付けなかったりする時に色々と音楽を聴かせてみていました。バッハ、モーツァルト、ビーバー辺りを中心にアーリーバロックからモーツァルトまでを試していたのですが、その中でいくつかわかった傾向があります。
・音楽をかけると赤ちゃんなりに聴いてはいるようだ
・協奏曲や交響曲よりは独奏から弦楽四重奏くらいが好きらしい
・ピアノよりはヴァイオリンやギターが好きらしい
そんな中で、特にお気に入りのCDは今のところ次の2枚です。
『J.S.Bach Cello Suites』Jaap ter Linden
『Bach on Lute Volume. 3』Nigel North

 前者は古楽器のチェロ(現在のものと違いガット弦)奏者の第一人者で、A.マンゼとの活動で知られるテア・リンデンが弾く無伴奏チェロ組曲の全曲集。タワレコでBRILLIANT CLASSICから出ているこの盤の廉価版が2枚組680円で売っていたので買ってきたのですが(Amazonでは廉価版が見つからなかったのでリンクは正規版)、これが素晴らしい当たりでした。古楽器の響きも、ゆったりと情感溢れる演奏も素晴らしい。ウチの子はお腹の中にいる頃からよくこのCDを聴かせていたのですが、やはり今でもこのCDを聴くと落ち着くようで、よく寝てくれます。

 後者はリュートで演奏される、同じく無伴奏チェロ組曲。ウチの子、無伴奏チェロ組曲が好きらしいです。鎮静作用としてはこちらのCDの方が優れているようで、最初のチェロ組曲第一番の『プレリュード』が終わる頃にはもう大体興奮も収まってうとうとしていてくれます。このCDはリュートによる演奏自体も素晴らしいですが、その素晴らしい録音・マスタリング技術によりオーディオマニア受けが非常にいいLINNレーベル、やはり音が実にきれいに再生できます。

 どちらも子供に聴かせるにも自分が聴くにもお薦めの一枚です。子育ては大変だということが早くも実感できているわけですが(苦笑)、子供も大人も癒されるこういった名盤を見つけつつ、自分なりに頑張っていこうかと思っております。

2007年6月23日土曜日

降臨前夜

 明日、とうとう妻と赤ちゃんが横浜に帰ってくる。赤ちゃんの方は「帰ってくる」というよりは「やって来る」という感じだが。そんな時期にタイミング悪く仕事は妙に忙しく、深夜に慌てて色々片付けやら何やらやっている。慌ただしいなりに静かな夜も今日で終わる。明日からはきっと賑やかで、時にうるさいくらいの日々が始まるのだろう。楽しみなような、不安なような、愛おしいような、名残惜しいような。ともあれ確かに、変わっていくのだ。酒も飲まず、音楽も聴かず、ただ黙々と大量のグラスを洗って眠りにつく、最後の静かな夜。いつも通り、金魚は一匹ひっくり返る。

2007年6月16日土曜日

Bowmore - ボウモア15年 ハートブラザーズ






Hart Brothers ボウモア15年

Distillery : Bowmore

Years : distilled in May 1989 and bottled in July 2004, aged 15 years

Area : Islay

Bottler : Hart Brothres

Cask Type : Unknown

Product : 46% vol, 700ml

Price : -

Remarks : -


 突然だが、ボウモアには結構当たり外れがある。少なくとも、私はそう思う。おいしいボウモアはとてもおいしいが、どうも香りに妙なひねりが強すぎたりして、ちょっと首をひねりたくなるボウモアもある。それは気分や日によって違う(気温の違いのせい?)微妙な香りの立ち方でも変わってくるのだが、意外にオフィシャルのボウモアには外れが多い気がする。逆に言うと、当たりはボトラーズものに多い。このハートブラザーズのボウモアは、そんなおいしい当たりの一つだ。

 色は明るい黄金色。だが、どうもボウモアは全般的にそのような気がするのだが、何だか少しばかり色は暗く淀んでいる。密かに陰を背負った明るい黄金色だ。ほんの少し、微妙に濁っているのだ。言葉では表しにくい。そして香りはボウモアらしく落ち着いている。もちろんアイラモルトなのでアイラらしいピートの香りはする。だが、長熟のボウモアにあるようなしっとりとした落ち着きが感じられる香りだ。ムッと広がる強烈なアイラの薬臭さではなく、グラスの底でゆったりとたゆたう穏やかな海の香り。華やかではないし、刺激的でもないが、適度にしっとりと落ち着いた潮と煙と薬品の香り。実にいい。口に含むとボウモアとしては珍しくまず麦の甘みが前面に出てくる。だから初めて飲んだ時はボウモアのくせに妙に甘いモルトだと思った。そして一口目の口当たりはアイラらしくないマイルドさも感じられる。ところが喉を通るとその第一印象がスッと消えて行き、今度はピリピリとしたスパイシーな後味が長く口の中に残り、甘みが消えて行くのに反比例してモルト侍が「ダシ」と形容している旨味が浮かび上がってくる。その味わいの移り変わりが非常に心地よく、じっくりと飲みたくなるモルトだ。シェリー樽で余計な味や香りがついていない分、ボウモア自身の持つ良さが非常によくわかるボトリングだと思う。

 私が家で飲むアイラとしてボウモアを好むのは、決して押し付けがましくないがかといって弱々しくもなく、落ち着きと刺激、甘みと旨味のバランスが絶妙に取れているからだ。バーではよくアードベッグも頼むが、家ではあれはちと辛い。ラフロイグも家で飲むならオフィシャルなら15年くらいこなれてきてないとやはり辛い。ボウモアか、意外にブルイックラディ辺りが結構いける。このボウモアはそんな私のストライクゾーンのど真ん中に入った、非常にバランスのいいモルトだ。落ち着いた刺激を伴う香り、甘みから旨味へと遷移する味わい、どちらも素晴らしい。ピアソラなんかを聴きながら、少しかすれた辛酸のような、それでいてどこか優しさも感じられるこのアイラを楽しむのがいい。

 最後になったが、今回のボトラーのハートブラザーズは1988年操業。元ホワイト&マッカイのブレンダーであったアリステア・ハートとドナルド・ハートが兄弟で運営している。


2007年6月14日木曜日

PHS、故障

 それは月曜の朝のことだった。目が覚めて、いつものようにPHSのメールをチェックしようとした時のこと、確かに昨晩は電源が入っていたはずのPHSが切れていることに気が付いた。前の晩は珍しく充電しないまま放置していたので、電池が切れたかなと思いコンセントにつないで電源を入れた。いつものように電源が入り、Willcomのロゴが表示される。その直後のことだ。一瞬、画面が青く稲妻のようにビカッと光り、次の瞬間にはふっと事切れたように暗転していた。電源は、入っていない。何のことだかわからなかった。寝ぼけた頭で「PHSまでブルースクリーンかよ!」とツッコミを入れた。だが、何度試しても青い閃光の後にPHSは事切れる。電源は、入らない。

 とりあえず購入した店舗に持って行った。けれどそこでは手に負えない。Willcomストアに持って行ってくれと言われる。しかし渋谷から一番近いところでも新宿。まぁ遠くはないが、昼休みにちょっとというわけにはいかない。仕方がないので、とりあえずサポートに電話してみた。宅配業者が引き取りにくるというので、会社に来てくれるように頼む。そして今日、やっと故障した私のPHSは引き取られ、代替機が届けられた。丸二日間、PHSが使えなかったことになる。まぁ、静かと言えば静かだが、やはり不便なものだ。そしてそういう時に限ってやはり、急ぎで連絡が取りたい用事というのは出てくる。何にせよ、ずっとPHSを持ち続けて初めて修理が必要な程のトラブルに遭遇した。なかなか、面倒だ。

2007年6月11日月曜日

大掃除 - お迎え準備として






酒ラック この週末は大掃除の二日間でした。出産後、佐賀で経過観察をしている妻と娘は共に健康。特に娘は元気すぎてほとんど眠らずに母親をグロッキーにさせる程の実力者ぶり。私も抱き癖があってなかなか寝ない赤ちゃんだったそうですが、どうやらその路線を踏襲しているようです(苦笑)。というわけで、経過が順調なので今月末にでも妻と娘は横浜に帰ってくることとなり、さすがにまだまだ小さい赤ちゃんを今の荒れ果てた部屋に招き入れるのは気が引けるため、今回のこの大掃除となったわけです。




 引越の時程ではないですが、今回も大変でした。まず土曜日に溜まっていた新聞、雑誌等を整理し、食器を洗い、掃除機をかけ・・・。そして日曜は助っ人として参上してくれた両親と一緒に風呂場、便所、洗面を母親が、部屋の掃除と整理を私と父が受け持って、朝からバタバタと大掃除です。とりあえず、正月にIKEAで買って以来その40kgという重量に負けて一人では組み立てられなかった強化ガラス製のコレクションラックの組み立てに成功しました。そしてそれは私の部屋の酒ラックとして使われ、これまでバラバラとスチールラックに入れられていた酒瓶達がきれいにディスプレイされるようになったとのことです。写真はその様子。いやー、こうしてみると我ながらよく集めたものです。しかも結局全部は入りきらずに横の段ボールの中にも酒瓶入ってますからね。びっくりです(笑)。しかしまぁちょっときれいにディスプレイされたコレクション達を眺めて、私はご満悦だったわけです。

 そして部屋内のホコリや真菌類を制圧し、ちらかっていたものを整理して、大掃除にケリが付いたのはもう夕方五時くらいでした。三人掛かりで朝の八時から始めてです。いやー、疲れました。でもおかげでかなり部屋がきれいになりました。最後は窓や網戸まで掃除してましたからね・・・。これで後は来週細々としたものを買ってくれば一応妻と娘を迎えられる準備は万端でしょう。よしよし。

2007年6月4日月曜日

四十九日

 この週末は祖父の四十九日の法要のため新潟に帰省していた。金曜の深夜に帰宅し、今日の夕方に燕三条を出る、あまり落ち着いたとはいえない里帰りだった。まぁ、用事の内容からして当然といえば当然のことなのかもしれない。とはいえこれで、一旦は区切りがついたことになる。短いながらも色々と思うところもあった帰省なのだが、今回はセンチメンタルにも理屈っぽくにも前向きにも後ろ向きにもならず、一旦ここで指を止めよう。仕事が次の日に控えた深夜、焦って忙しなく物事を書きたい気分でもない。四十九日を終えると死者はこの世でもあの世でもない境界から、あの世の方へと渡って行くという。「いってらっしゃい」と言い、そしてまた、「いってきます」と言う。